50代独身無職になりました

50代独身無職。最愛の父の死後、おひとり様の日常。

ぬりえその1

50代独身無職。
これといった趣味はない。

「これがわたし(オレ)の趣味です!」と
言える人たちに羨ましさを感じる。

つい卑屈な目で他人様を見るのが得意だ。


はてなブログを始めて、約20日

他の方のブログを読み漁っていたら、
「絵」のテーマを見つけた。

元オタクなので気分が上がる。

幼い頃、広告の裏によく絵を描いていたし、
小中学生の頃は漫画が大好きだった。

描く絵は「お姫さま」か「動物」が定番で
描くと母や周りの大人が褒めてくれたっけ。

昔、晴海のコミックシティに行くくらい
漫画やアニメ、ゲームが好きだった。

JKの時、イラスト研究部に入ろうか悩む。
結局、入らなかったけど。

オタクはダサいという世間の目を
気にしてしまった。マセたガキだ。


そんなこんなで20代は
オタク文化をめいっぱい楽しんだ。

漫画やアニメ。
寝るのも惜しいほどゲームハマる。
コミケに出かけたし、コスプレもした。

ひょんなことからオタク相方が出来て、
趣味のグループを立ちあげ会報誌を作った。

そこで出来た仲間と相方で同人誌も発行。
全巻完売という快挙を成し遂げた。

楽しかったオタク活動。
けれど少しずつ変わっていく。

相方が描く絵やお話がとても上手で、
プロデビューの声がかかったのだ。

わたしと相方の絵のレベルは雲泥の差。
みんな相方の絵とお話が本命だった。

誰もわたしの絵を楽しみにしてない。
おバカなわたしでもわかる。

「あなたがいるから楽しく描ける。」
と言ってくれた相方や周りの人たち。

わたしが欲しいのはそんなポジション
じゃあなくて、相方の位置だったのよ。

最初はただ楽しかったのに、
劣等感と力量の差に苦しんだ想い出。


今はまったく描いてない。
面倒で。

上手い人はいっぱいいるし、
描いたって見てくれる人いないもの。

…どうせ誰にも
求められていないから。


捻くれてしまったわたしが
頭の中で繰り返して言う。

あなたが絵を描いたって
誰も気に留めない。

評価されなかったのだから。

どうせまた苦しむのよ。
だったら最初からやらなければいい。

周りが褒めてくれるのはお情けだよ。

ってね。

~続く~