50代独身無職になりました

50代独身無職。最愛の父の死後、おひとり様の日常。

遺品整理その3

ずーっと家にある大きな物や
かさばって使わない物を処分したかった。

わたしにとって「遺品整理」はやりたい事。
そして気持ちの良いものでした。


家の中で処分やら整理することになると、
宝探しのように思えてしまうくらい。

生前の親の家を片付けようとして、
親子喧嘩になった話をよくみます。

我が家は両親とも他界しちゃったので、
もう介護も喧嘩することもないけれど

母は79歳、父は83歳で
天国に旅立っていきました。

母は認知症になり、おもらしや被害妄想で
父に対して暴言を吐くようになってしまい、
とても心苦しかった。

介護する側の父やわたしも限界で、
デイサービスに行ってもらいたかったけど

「あんな年寄りの行くところになんて、
絶対行かないよ!」と怒り※当時78歳


有能な担当ケアマネさんに優しく諭され、
ようやっと週2回通ってくれるように。

ある日、母の繰り返し行動にどうしても
我慢出来ず思い切りぶってしまって...

悲しくて悔しくて心が痛くて
逃げたくても逃げられなくて。

日本で早く「安楽死」が
認められてくれと願いました。



一方父は認知症にはならなかったけど、
十二指腸乳頭がんという病気に。

頭はしっかりしてたから意思疎通は出来た。

だからこそ、父のことを愛しく思えて
父を死なせるものか絶対治してやる!と、
色んな健康方やお茶等に手を出しました。

そんな努力も虚しく、父は5か月後に天国へ。

自分が父にしてきたことは正しかったのか。
逆に色々することで死期を早めたのでは?

こんなになるのだったら、
好きな物を
好きなだけ食べさせてあげたらと思う。

そして、愛する者を亡くした人の話を
聞くとほとんどの人に「後悔がある」
ことを知りました。

入院から帰ってきた父が言った
「やっぱり家はいいなぁ」を
何度も聞けると思ってたわたし。

父がいつ家に帰ってきても快適に
過ごせるように布団をマメに干し、
父の入院中、家を綺麗にしてました。

家事をするのが楽しくて、父に
「おっ、家が綺麗じゃないか✨」
なんて言ってもらえることを夢見て。

父は物静かで、口出すような人では
ないけれど、捨てる物をこっそりと
押し入れに隠してた。


兄弟の末娘が二十歳になった時に
いただいたお祝い用花瓶とか。
使っていない壺や掛け軸etc

いつ作ったのか不明のかりん酒。
重い瓶の底には謎の茶色い液体💦


腐敗臭覚悟して蓋を開けたらお酒の香り。
たぶん飲めるだろけれど、捨てた。

母が家族を思って自分で漬けたもの。
小さい頃、飲まされた遠い記憶。


家族でいた幸せな想い出たちは
優しくて甘くて、少し苦かった。

親の遺品整理しなくちゃなのに、
半年経っても手につかないという人達も
いるのに、わたしって冷たいのかも。。

そんな思いに駆られることがあります。

父と母に優しく出来なかった後悔と懺悔。

この「罪悪感や罪の意識」があることで、
父や母と繋がっているような気持ちが
どこかにあるのかもしれない。


もともと散らかった家ではなかったこと。
わたしが父と同居だったこと。

何を処分したくて、相続するものは
何かを把握してたおかげで

遺品整理、不用品・粗大ごみ処分は
業者さん込みでも数万円で済み、

不安で片付け大変妄想したよりも、
自分でなんとか出来る範囲でした。


頼りになったのは友人たち。


彼らのおかげで良い業者さんに出会えたし、
ひとりで運びきれない大物も処分出来た。

まだ処分しきれてない物もあるけれど、
頭を悩ます物はほとんどなくなりました。


もし、このブログを読んだ人の中に
遺品整理や粗大ごみ、不用品処分で
悩んでいるとしたら。。

意外と身近に解決策を持った人たちが
いるかもしれない。

縁って不思議。本当に必要な時には
どこかから繋がっていると思うから。



【余談】
そんなわたしは昔、自分の部屋も
掃除しない
汚部屋の主だった。

掃除も大嫌いで、恥ずかしながら
「ホントあんたはくそみそ一緒ね!」
なんて言われてたくらい。

そんな綺麗好きでしっかりしてた母が
認知症になって整理整頓出来なくなり、
暴言を吐き汚くなっていったけれど

逆にわたしは部屋を整理したり、
綺麗にすることが好きになった。

人生、なにがどうなるかわからない。


今のわたしが、辛かった時のわたしに
言える事があるとしたら...。

綺麗ごとに感じるかもしれん。
他人ごとに聞こえると思う。

けど一応伝えとく。

辛くてもそれらは必ず終わる。
大丈夫じゃないけれど、終わるから。
思えないけれど、なんとかなるから。

よくやってるよ。
よくがんばってるよ。
今辛いね。

それでもなんとかなるから大丈夫。

信じて。